G×L-innovation研究所

組織・人事の「グローバル化」「ローカル化」研究所

“紅いシリコンバレー”深センを始めとする広東省×香港という強烈なイノベーションエリア

先日、香港出張と合わせて、深センに行ってきました。
(正式名称:中華人民共和国広東省深圳市)
 

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深センと言えば、
中国のシリコンバレー(紅いシリコンバレー)
・1980年に中国初の経済特区に指定され、
人口3万人の漁村から2017年末には約1,250万人と400倍以上に増えた人類史上最速で成長する都市
などの異名を取り、日本でも有名になっている都市だと思います。
 
 
香港から深センまで距離としては約25km。
私は下記のルートで電車で行きました。
1)香港の中心街 尖沙咀駅(Tsim Sha Tsui)〜羅湖駅(Lo Wu St)(90分程度)
2)羅湖駅(Lo Wu St)で中国入国
 
ちなみに、イミグレーションでは、両手10本指の指紋を取られます。
2017年2月に深セン空港から試験的に開始された外国人の指紋採取ですが、
現在ではほぼ中国全土の主要都市で導入されているようです。
 
 

深セン(中国)入国までにしたこと

①香港でSIMを入手
ご存知の通り、Google・Facebook・Twitter・LINE等に制限がかけられており、中国でのSIMでは使用できません。
今回、中国聯通香港(ChinaUnicom)を香港で調達して、入国しましたが香港の通信事業者を経由するためGoogle・Facebookなどを使用できます。

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2GB:HKD150≒2,100円(HKD1≒14円で換算)
上記SIMカードはAmazon(日本)でも購入できます。
 
 
②WeChat Payの開通
深センは電子マネー決済が当たり前です。
しかしながら入金は、中国の銀行口座が必要なため通常であれば入金できませんが、
Wechatユーザーとチャットして、送金してもらうことができます。
 
 
 
深センでは、アジア最大の電子街「華強北」(ファーチャンベイ)、
中国のシリコンバレーとされる「深セン湾創業広場」などを訪れました。
 
深セン湾創業広場は、スタートアップ、イノベーション、優秀人材の3つをチェーン化したサービスを提供するとういうテーマで設立されたとのこと。
 

f:id:ken1rous:20180807202124j:plainWeChatを運営するテンセントの新社ビル。

 
今回、深センに初めて訪れましたが「中国国内市場(巨大内需)を念頭に置いた、中国人によるイノベーション拠点」という印象を持ちました。
深セン市民の平均年齢は34歳。60歳を超える人口は僅か3%。
移民が常住人口の約95%を占める移民都市とのことですが、ほとんどが中国(内陸)からの移民です。
 
また「中国のシリコンバレー」と称される背景に、GoogleやFacebookなどのグローバル企業の参入を防ぐある意味、IT鎖国である背景を忘れてはならず、この都市計画・企業誘致を他国で展開していくには汎用性が低いかもしれません。
 
 

広東省・香港・マカオ大湾岸圏
Guangdong-Hong Kong-Macao Bay Area Development

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深センの急速な成長と共に「広東省・香港・マカオ大湾岸圏政策」も強烈です。
 
大湾岸圏構想は、自然の地理的条件に基づいて、広東省の珠江デルタ地域の9都市(広州、深セン、珠海、仏山、中山、東莞、恵州、江門、肇慶)に加えて、香港、マカオの2つの特別行政区を結びつけ、世界的な競争力を備えた経済圏を構築することを目的とするもの。
 
大湾岸圏の人口を合計すると6,795万人となり、世界最大の都市群である東京首都圏の人口4,400万人を上回る規模。
 
現在、香港政府観光局(HKTB)は、広東省とマカオの観光当局と協力して、海外に向け大湾区のプロモーションを行う計画を進めているなど、珠江デルタ地域がどんどん一体化していく動きが起きつつあります。

また、中国国務院(中央政府)は2018年8月3日、香港、マカオ、台湾の住民が中国本土で就業する際に申請の必要があった就業許可を廃止すると発表し、労働における人の移動も今後より活発化されていくでしょう。
 
「深センを始め超巨大内需を抱える広東省の各都市」と「外需政策を取りグローバル企業を誘致してきた香港」との一体化が今後どういうイノベーションを生み出していくか今後も注視していきます。