G×L-innovation研究所

組織・人事の「グローバル化」「ローカル化」研究所

「従業員エンゲージメント向上」を掲げる際に注意すべきポイントとは

f:id:ken1rous:20190204235522j:plain

Is Employee Engagement Just a Reflection of Personality?

※HBRから引用

この論文、面白かったのでシェアします。

組織マネジメントにおけるKPIを「Employee Engagement」「Employee Experience」を掲げる企業が欧米企業を中心に増えてきています。
ただ、従業員のエンゲージメント向上(組織のビジョン・目標達成に向けての社員の自発的な貢献意欲)を掲げる際に留意すべき点を述べている点が面白かったです。
 

1)従業員エンゲージメント向上には、そもそもその社員が持つ特性(“Engagable Personality”)に起因すること

“Engagable personality”とは、下記の4つの特性を有しているとのこと。
①Positive affect
②Proactivity
③Conscientiousness
④Extroversion
 

2)一方で「エンゲージメント特性が高い社員」ばかりで組織を構成することに対して4つの留意点を述べていること

例えば、イノベーションを起こす起業家タイプは、現状に不満を持つ特性を有していること。社員のロイヤリティを数値化する指標として、eNPS(Employee Net Promoter Score)という指標があります。
この指標は、「批判者:Detractors」「中立者:Passives」「推奨者:Promoters」という3つのセグメントで分類します。一般的に、eNPSが高い組織は離職率が低く、生産性も高いと言えますが、批判者(Detractors)が多い(もしくは一定数いる)ということは断じて悪い組織というわけではないかもしれません。一定の批判者(Detractors)も変革を起こしていく上では重要な要素であり、このタイプを見極め、どうアサインするかが鍵だということ。

東南アジアの人材プールは、流動性が非常に高いことから「離職率の低下」を組織・人事のKPIで掲げる企業様をお聞きすることがあります。彼らは転職を繰り返すことで給与交渉をしていきますから一定数の離職率は避けられません。問題なのは、「ハイパフォーマー人材(組織にとって辞めて欲しくない人材)が辞めているのかどうか」です。
この考え方は「従業員エンゲージメント」を掲げる際にも言えることで、組織全体のエンゲージメントが高いor低いだけではなく、その組織のハイパフォーマー人材の現在のエンゲージメントレベルはどうなのか、またeNPSの3つの属性のどこに位置づけされているのか、見極めていく必要があるでしょう。「属人的」「平等主義」「曖昧主義」から脱却し、「人事データの収集と分析」を通して、組織・人材のパフォーマンスを最大化していく転換点に来ています。